88: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/04/12(火) 20:20:21.97 ID:irie9aEZo
「ほむらです」
「え?」
「暁美、ほむらと申します」
イチローはその名を聞くと、安心したように微笑む。
「よろしく、ほむら」そう言って彼は、右手を差し出した。
「よろしくお願いします」
ほむらも手を差し出す。イチローの手は、毎年200本以上の安打を生みだす天才打者
とは思えないほど、柔らかく感じた。
*
シアトル郊外。
ほむらはイチローの自家用車の助手席に乗っていた。
本当ならすぐにでも日本に帰りたのだけれど、
寝不足と泣き顔でむくんでしまったほむらの顔を見かねたイチローが自宅に招待したのだ。
行きの車中で、彼女は今までの経緯や状況をかいつまんで説明した。
「それでキミは、その友達の鹿目まどか君を助けるために時間を逆行していると」
「はい」
「その『ワルプルギスの夜』というのは強力なのかい?」
「それはもう、並みの魔法少女では太刀打ちできません」
「なるほどね」
イチローは、ほむらの言葉を特に疑うこともせず聞いていた。
「ところで、キミの能力……」
「はい」
「キミの能力は、時間を操ることができるんだよね」
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