94: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/04/12(火) 20:38:44.79 ID:irie9aEZo
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市内某所にあるレストラン。
「あまりこういう所で見せるもんやないと思うけど」そう言って、キヨハラはテーブルの
下から麻袋を取り出す。
「なかなかすばしっこくて苦労したぞ」その中から佐々木は手を突っ込んで、
白い物体を取り出して見せた。
「これは……」
間違いなくキュウべえである。それも一体だけではない。
「あの鹿目まどかっちゅう女の子にしょっちゅう近づいていたからな。彼女をマークしとけば、
かなり狩れたぞ」そう言った佐々木は、再びキュウべえ(だったもの)を麻袋の中に戻した。
「……」
ほむらは、何を言っていいのかよくわからなかったので、そのまま黙っているほかなかった。
「ああ、ついでにこんなんもあったで」そう言うと、キヨハラは上着のポケットから、
小さな球のようなものを取り出す。
「これは、グリーフシード……」
魔女の卵でもあるグリーフシードが四個ほど出てきた。
「ああ、変な化け物倒したらその中から出てきおった。なんや役に立つものらしいけど、
ワイらには必要ないからな。お嬢ちゃんにあげるわ」
「え? あの」
「いらんのか?」
「いや、ありがとうございます。助かります」
ほむらはグリーフシードを受け取った。アメリカに行っている間、魔力の補給ができなかったのでこれは助かる。
「まあ、イチローが帰ってきたからには、ワイらにできることはここまでや」
「そうだな、じゃあ失礼するか」
「あ、あの!」
ほむらは立ち上がる。
「なんだい、お嬢ちゃん」
「どないしたん」
「ありがとうございます!」
ほむらは、二人を見据えてはっきり礼を言った後、深々と頭を下げた。
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