96: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/04/12(火) 20:46:19.09 ID:irie9aEZo
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街の展望台。
営業時間外であるにも関わらず、長い髪を後ろで束ねた少女は都こんぶを噛みながら、
夜の街の風景を見ていた。
「巴マミがくたばったって聞いたけど、なんか変なことになってるな」
赤髪の少女は闇の中に話しかける。
その闇の中から二つの赤い光が浮かび上がってきた。
キュウべえと自称する人間の言葉を喋る謎の白い生物だ。
その長い髪の少女もまた、キュウべえと契約して魔法少女となった一人である。
《暁美ほむら、そしてイチロー。街の異変はこの二人が原因だよ》
「イチローってのは、あのメジャーリーガーのイチローのことだろう」
《そうだよ。どうやら助っ人としてこの街にやってきたようなんだ》
「助っ人ねえ」
《あの二人は存在自体がイレギュラーだよ》
「存在自体がイレギュラー? どういうことだそりゃ」
《うん。暁美ほむらに関しては魔法少女ということ以外は、僕もよくわからない。
そしてイチローについても、こいつは本当に滅茶苦茶なんだ》
「滅茶苦茶?」
《魔法少女でもないのに強大な“力”を持っているし、しかもそれを自分のためではなく、
他人のために使うんだよ。理解できないね》
「へえ、アンタが理解できない相手か」
《これまでずっと、僕たちの世界には関わらない人間だったようだし》
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