22:アスカ「私なりの愛ってやつよ」
2011/04/13(水) 23:44:45.98 ID:nYXsbXrS0
「そうだ……」
僕は思わずつぶやいた。
アスカは、たったひとりの僕の親友だったんだ。
「アスカに、逢いたいなあ」
○
僕はそれからも壁を壊し、外の世界を求めてさ迷い歩いた。
そしてとうとう、ある部屋へたどり着いた。
ここは僕がもともと住んでいた部屋だ。
どうやら80日も掛けて僕は出発点となる部屋に戻ってきてしまったらしい。
恐らくこの無限に広がる並行世界を、小さく一回りしただけだったようだ。
サードインパクトが起こって、世界が死んだのか。
それとも僕が死んだのか。
皆元気に暮らしているのかな?
僕は畳にうずくまって、大粒の涙を流した。
胃液が出るまで泣きじゃくり、親しい人たちの名前を呼び続けた。
「アスカァ、ミサトさん、うう……、父さん」
「う、ううう……。うぇ、げぇ……」
不毛と思われた日常は、なんて華やいでいた事だろう。
ありもしないものばっかり夢見て、自分の足元に転がっている大切なものにさえ気付けなかった。
これは僕が選んだ人生。僕が望んだ一つの結果。
僕が望んだ世界だったんだ。
「わかったよぉ、もうわかったよぉ!」
「僕が悪かったんだ。僕のせいさ。もうしない、しないよ!」
「もう二度と自分の境遇に不満なんて言わない!だからここから出して、出してよぉ……」
二度と戻らない日々を悔やみ、誰に頼むでもなく泣き喚いた。
すると、部屋の隅から一人の女の声がした。
「良かったわ。やっと素直になってくれたのね」
○
僕は幻聴が聞こえたのかと思った。
だってこの80日間、他人の声など聞いていなかったんだもの。
声の聞こえる方を恐る恐る見ると、イスに女性が腰かけているのがわかる。
しかし、涙でかすんで顔がよく見えない。
僕は自分の腕で目をこすり、もう一度女性を見た。
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