過去ログ - さやか「さやかちゃんイージーモード」
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12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県)[sage ]
2011/04/17(日) 17:42:18.27 ID:CxPl+XYro
「この街に来るのは、これで二度目か…三度目は無いと思わなきゃな」

 杏子は、越してきたばかりのアパートの一室に座り込んで見滝原の地図を広げ、ポテトチップスを食いながらそれに見入っていた。

「立地条件としては、第一にここ、そしてここ…後はここだな。後は現地偵察するしかねえか」

 安アパートである。隣の部屋からは、少し前から女の喘ぎ声が生々しく杏子の耳をくすぐっている。

「昼間っから、一体何やってんだか」

 杏子はそう言って地図をたたみ、ポテトチップスの袋と一緒にそれを持って立ち上がった。一刻も早くこの部屋から出たかったのである。

 玄関でブーツを履き、安っぽい扉を開けると、太陽の光が長方形の空間から溢れ、杏子は目を細めた。
 そしてそれに負けないように、思い切って杏子は光のなかに歩みだした。

 外に出ると、杏子は生まれ変わったような気分になった。鍵を閉め、鉄の階段に向かおうとしたとき、
 昼間からセックスなんぞをしている、隣の奴の名前でも見てやるか、と思い、杏子はちらりとインターホンの上に貼り付けられた表札を盗み見た。

「上条恭介、美樹さやか…ねえ…こりゃ救済が必要だな」

 吐き捨てるようにそう言って、杏子はポテトチップスを噛み砕いた。


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