過去ログ - 百合子「これで私の130連勝ね」美琴「128勝2引き分けよっ!訂正しなさいっ!」
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2011/04/24(日) 21:24:42.88 ID:OeTbKZhm0
美琴が自身の窮地を間一髪で救ってくれた彼女に礼をしようとしたその時。
頭部を失い、無残な姿を晒していた魔獣が再び恐るべき生命力を持って活動を再開し、蠢き始める。
「アイツ…まだ生きて…!!」
美琴が戦おうと満身創痍の身体に鞭打ち前に進もうとすると、前に立つ白い髪の少女が、すっと彼女を止める。
そして、その唇から、再び立ち上がる魔獣に向け語りかけるかのように、一人言葉を紡ぎ始める。
「私は、もう鈴科百合子でも一方通行でもない…今の俺は、タダの抜け殻……」
首を失った魔獣は、その体躯に満載された、残りのミサイルのハッチを開け始める。
「だけど…当麻と美琴は…それでも必要だと言ってくれた…この俺を…今の私をッ!」
頭を亡くした機械の魔獣は、だらんと垂れていた両腕を掲げ、内蔵された火器の全てを彼女へと指し向ける。
「例えアナタが相手でも…二度と、私の大切な人を…傷つけさせはしないっ!!」
白い髪の少女は決意を述べ、機械の魔獣に宿る、もう一人の百合子に決別する。そして、その小さな背中から、漆黒に煌めく、禍々しい光の粒子の翼を大きく展開した。
「―――――――!!!!!」
天使が脱ぎ散らす翅の様に、百合子は背中から生え出た数十メートルにも及ぶ、漆黒の光の翼を刃の如く振り下ろし、首を失ってなお、全身から全てのミサイルを撃ち出そうと足掻く機械の魔獣目がけて叩き付ける。
刹那、膨大な力場を持った翼は、魔獣の巨体を展開したバリアーを貫き、その鋼鉄の装甲を、紙の様にバラバラに切り裂いた。
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