過去ログ - 鹿目まどか「魔法少女の力量を超えて,その日みる夢」
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(チベット自治区)
[saga ]
2011/04/20(水) 00:20:54.21 ID:LUYFHUX40
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あなたがあんなに自身に満ちて、輝いて見えたのは。
あなたがもう魔法少女で、でもその自信は、全くの偽りの栄光だって知ったのは、三週目からだった。
だって、悪い魔女をやっつける正義の魔法少女は、その魔女になる前の卵だったから。
五週目。
私が転校する初日、魔法少女じゃなくなったあなたは。
人が変わったみたいに自信がなくて。おどおどしていて。自分は何の役にも立てないって、苦悩してた。
ごめんなさい…。
あなたをそんなふうに変えてしまったのは私なの。
でも、そんな貴女でいいの。まどか。
魔法少女になってしまったかつてのあなたはもう、死んでしまっていたから……。
貴女との約束、忘れない。
繰り返す。
私は何度でも繰り返す。
同じ時間を何度もめぐり、たった一つの出口を探る。
あなたを、絶望の運命から救い出す道を。
まどか。
たった一人の、私の友達……。
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ほむらは抜け落ちる意識を懸命に奮い起こしながら、身体を揺り動かし、最期の力で、その瞳に
まどかの姿を映そうとする。
紫の瞳に、ピンクの光に包まれるまどかの魔法少女の姿が映される。それはそのまま絶望だった。
──────────ごめんね………まどか。
私、あなたとの約束……果たせなかっ………
キュゥべえに騙される前のあなたを、救えな…………か………っ────
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身体から力が抜け、人形の抜け殻を残したほむらの瞳から、まだ涙だけは流され続けていた。
時を越えた魔法少女の命運の果て。
あとは絶望が生み出されるのを、待ち続けるだけだった。
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