過去ログ - 鹿目まどか「魔法少女の力量を超えて,その日みる夢」
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22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga ]
2011/04/20(水) 00:29:44.11 ID:LUYFHUX40
「あ…そうだ…!」全く見当違いな答えを考え付く。「呪文……呪文を唱えればきっと…」


しかしまどかは必死だったから、他のどの魔法少女も呪文なんて唱えていなかった事実に頭が辿り着かない。
まどかは自分自身を手に掲げ、台詞を唱えた。踊るような動作も付け足してみて。

「パンプルピンプルパムポップン…!」

目をぎゅっと閉じて、ソウルジェムを動かして空に絵みたいなのを描いてみる。

「 ピンプルパンプルパムポップン……!」


何も起こらない。
呪文を唱え終えたまどかのポーズがそこで固まっているだけだ。


「まどか!」キュゥべえが唖然としたふうで言った。「キミは、何をしてるんだい!」


劇画の魔法少女ごっこをしてる場合ではないのだろうが、しかしまどかは真面目だった。
少女の憧れ魔法少女。でも悪魔との契約の場合は違うのだ。


「魔法少女になれないよ〜!」まどか。嘆いてる場合でもないぞ。


足元で震える地面がワルプルギスの重力空間にとらわれ始め、小石やコンクリートの断片が宙を
浮遊しはじめた。

このままではまどかも地面ごと空に持ち上げられる。


「まどか、このままじゃまずい!」

キュゥべえはまどかの足元を離れ数歩だけ先走ると、振り返って、言った。

「逃げなくちゃ!ボクについてきて!」


「う……うん!」まどかは魔法少女になったこのかた、変身しないまま逃げる選択肢を選ばされた…。


走り慣れたキュゥべえの獣走りについていくようにまどかも制服姿で走る。
壊れた町の瓦礫の山を。



少女と小さな獣の走りに、ワルプルギスの空浮く巨体が追いつくのはあっという間だった。

キュゥべえとまどかの二人がワルプルギスの歯車の影に呑み込まれる。


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