15: ◆VnIAQij.pM[sage saga]
2011/04/19(火) 20:28:00.94 ID:IlG4AtQX0
神裂は僅かに躊躇い、覚悟を決めた。
そして、体勢を崩した一方通行の顔面を、強く、蹴り飛ばす。
神裂「がッアアアアアアアアアアアアアッッ!!!!」
全てを『反射』する、鉄壁の異能。
それを蹴り飛ばしたのだから、当然のように、その威力は神裂へと跳ね返る。
人一人程度なら、数十メートルは吹き飛ばせるであろう、聖人の一撃。
一方通行「あ、ァン?」
一方通行が気付いた時にはもう遅い。
神裂の身体は、『自分自身の蹴り』によって、蹴り飛ばされる。
そしてその狙い通り、自ら弾き飛ばされることで、一方通行の魔の手から逃げ果せたのだ。
だが、その代償は決して安くない。
蹴りを放った右足は、悲鳴のような激痛を神裂の脳髄に訴えている。
折れているかどうか、非常に微妙なラインではあるが、どちらにせよ暫くはまともに使えまい。
そして、距離を取ったとは言えども、精々が数十メートル。
一方通行の機動力の前には、ゼロにも等しい距離でしかない。
神裂「ぐ、う、おおおおおおおオオオオオッッ!!!」
痛みを堪え、神裂は鋼糸を手繰る。
距離が離れたこの一瞬、この瞬間を無駄にする訳にはいかない。
綾取りのような手捌きで、神裂の周囲にとある『形』が造り上げられていく。
しかし。
神裂「っが、ふぁ……!?」
それを見透かしたかのように、神裂の全身が、『何か』に押し潰された。
ギチギチ、と見えない何かに縛り上げられるように。
その『攻撃』の主は、言うまでも無く、一方通行だ。
神裂からは姿も見えない、未だクレーターの底にいるはずの、一方通行による攻撃。
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