過去ログ - 佐々木「ふむ、今日は彼にしようか」
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185: ◆W8P0dYk0II[sage]
2011/05/03(火) 09:33:29.01 ID:TBVeeMCc0
佐々木
「……そろそろ部屋に戻ろうか」
時刻はまだ早朝だけれど、肉体的に限界なボクは隣の橘さんに声をかける
橘
「そうですね、でもその前に」
佐々木
「ん? どうかしたかい」
急に視線を動かした橘さんを追って、ボクの眼球も走る
その先には
???
「おや、ばれてしまいましたか、2人を驚かせたかったのですが」
仕立ての良さそうな紺のスーツを着て、貼り付けたような笑顔をした美形の青年が立っていた
成長はしているが大筋はボクの記憶と変わらない青年
その突然の登場に戸惑いながら、ボクは笑顔で声をかける
佐々木
「古泉さん、で良かったかな?」
古泉
「おや? 覚えていて下さったのですか? てっきり忘れられているかと思いましたよ」
妙に芝居がかったオーバーアクションを取りながら、彼――元SOS団副団長さんはゆっくり近づいてきた
橘
「なんのようですか?」
その彼に橘さんはさっきとはまるで違う声音で迎えた
この2人、正確にはボクもだけど敵対していたのだから当然なのかも知れない
既にお互いの所属した組織の意味がなくなった意味でもその確執はそう簡単にはなくならないのかも知れない
そんなことを考えながら、ボクは近くに来た笑顔の青年を見つめる
古泉
「なんの用、とは?」
橘
「とぼけないで、私たちがこのホテルに泊まっているの知って来たのでしょう?」
古泉
「そんなまさか、ありえません」
「僕は家内との旅行で偶然このホテルに宿泊しただけなのですから」
橘
「家内?」
古泉
「おや、紹介していませんでしたか?」
佐々木
「確か、森、さんだったかな?」
彼の言葉にボクは記憶にある名前を出す
古泉さんはそれに満足してくれたのか、笑顔で頷いてくれた
橘
「結婚、していたんですか、随分と早いですね」
古泉
「えぇ、僕としては早すぎる年齢とは思いませんが」
「お2人にそのようなご予定は?」
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