過去ログ - 佐々木「ふむ、今日は彼にしようか」
↓ 1- 覧 板 20
186: ◆W8P0dYk0II[sage]
2011/05/03(火) 09:37:09.79 ID:TBVeeMCc0
わざとらしい笑顔を貼り付けた彼はそんなことを聞いてきた
だから、ボクも笑顔を貼り付けて答えてやる
佐々木
「あると思うかい? 知っているんだろ君も、ボクらのことを」
古泉
「っ……そうですね、失言、だったかも知れないです」
彼の一瞬躊躇うような表情が笑顔の合間から見えた
彼がここに来たのは偶然かも知れないけど、彼の思考は少し覗けた
佐々木
「君は、確認をしたいのかい? それとも、また別のアプローチかな?」
以前バイト先にやってきた宇宙人たちといい、本当の彼らの集団はお節介だな
ボクは苦笑しながら尋ねる
古泉
「陳腐な言葉ですが、助けになれることは」
橘
「ないのです」
古泉
「貴女には聞いてはいないのですが」
古泉さんの言葉にほんの少しの棘が混ざる
その感情の揺れに安心しながら、睨みあう2人の間に入る
佐々木
「彼女の言う通りだよ、以前も長門さんがボクを助けてくれようと会いに来てくれたけど」
「別にボクは強制させ、脅されこんなことをしてる訳じゃないから」
「あくまで自分の意思だ」
古泉
「そう、ですか……」
ボクの言葉に、意気消沈したように彼は視線を下げる
古泉
「ただ一つだけ良いですか?」
佐々木
「どうぞ?」
彼はさっきより沈んだ声で告げた
古泉
「貴女に言うべきではないのですが、僕らが本当に助けたいのは、僕らの神です」
「……貴女はあくまで実験台、という形になる予定でした、それでは失礼します」
佐々木
「お、おい! それはっ」
ボクの声を無視して、古泉さんはどんどん遠ざかる
……僕らの神
涼宮さん……?
彼の残した言葉が頭の中で巡る
ボクは視線を橘さんに向ける
何か知っていることはないか、そんな視線を
しかし、彼女は首を振るだけだった
佐々木
「なんだって言うんだ、一体」
ボクは深くベンチに腰を下ろした
420Res/279.24 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。