過去ログ - 打ち止め「あなたはヒーローさんが好きなんでしょって(ry」一方「はァ?」
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11:1[sage]
2011/04/21(木) 20:21:28.60 ID:vev3y3KL0
その瞬間、頭上でフッと目を開いた気配がする。

「……」

一方通行はただじっと息を潜めて様子を伺っていた。やがてパタパタと小さな羽音が再び響く。

その音源がただの鳩で、たまたまベランダの手摺に止まっただけだと悟ったらしく、一方通行は
音も立てず、ゆっくり息を吐き出す。

それから打ち止めの顔をそっと覗き込んだ。

(……っ)

打ち止めは決して息を詰めないように、ただひたすら目を閉じて、自然で安らかな寝息を繰り返
した。

深呼吸を五つ数えた時、ようやく注意深いような視線が外れる。緩んだ自分の頬を、一度だけ滑
らかな指の背が撫でた。

そして一方通行は、やっと再び眠りにつく。

その間打ち止めに出来ることは、ただ細心の注意を払って、寝たフリをすることだけ。

(一方通行…)

打ち止めを守ってくれる人は、あの日から…木原数多が現われた日から、一度たりとも熟睡して
いない。

要領がいいのか能力を使っているのか、疲労はきちんと回復しているようだ。

ただ、たった今のように、ほんの僅かな物音、気配で敏感に目を覚ます。寝起きの悪い一方通行
だが、例えば見知らぬ人間が玄関に近づいていれば、眠気のカケラもない顔で起きていたりする。


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