19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/04/29(金) 18:33:12.95 ID:LQAp/KUE0
「お待たせしましたー」
飲み物の準備を終えて、麦野はリビングへ戻った。
「待たされましたー」
ソファに『座って』いたはずの番外個体は、妙齢の女性にあるまじき姿勢でだらけきっている。
その原因は、体調の悪さが半分、生まれ持っての素行の悪さが半分というところだろうが、
麦野は別に、心配も咎めもしない。
「とりあえず、もう少し詰めてくれないと私が座れないんだけど」
「んー」
生返事をして、番外個体がモゾモゾと体を動かす。
そんな彼女を横目に、麦野はソファテーブルの隣に立った。
テーブルの上には、既に空になったグラスと頭痛薬の空き容器とが置いてある。
それを脇に除けて、麦野は二人分のティーカップを置いた。
琥珀色の水面から、ゆらゆらと白い湯気が立ち上っている。
「それ、何?」
番外個体が首を傾げる。
「紅茶だけど?」
そう答えた後で、麦野はニヤリと笑った。
「何?コーヒーの方が良かった?」
「ぎゃは。麦野って、本当に性格悪いよね」
「あんただけには言われたくないわね」
そう言って、麦野は番外個体の隣に腰を下ろした。
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