過去ログ - まどか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇
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192: ◆ySV3bQLdI.[saga]
2011/06/04(土) 13:17:59.95 ID:v/l9YJYTo

 そこへ鋼牙の心理を読んだかのように、ザルバが話し出した。

『なるほどな。やっぱり、お嬢ちゃんが魔法少女って奴か』

「どうして、それを……」

 ほむらは答えるべきか逡巡して、質問で返すしかできなかった。
 その反応は、鋼牙とザルバからすれば肯定したも同然である。

「やはりか……。ザルバ、どうして黙っていた?」

『一度やり合えば、すぐにわかることだ。お前なら言わなくても自分の身は守れるし、お嬢ちゃんも傷つけないだろうしな。
それに話す間もなかった。こうならなきゃ、そのうち俺様から話していたさ』

「調子のいいことを……」

 鋼牙の表情が、若干だが渋くなる。

 ほむらは、そんな鋼牙とザルバのやり取りをじっと見ていた。
 喋る指輪――ザルバは、やり合った末に彼が倒れる危険はおろか、
こちらが斬られる可能性すら微塵にも信じていない。鋼牙も、ザルバの言葉を疑いなく信じている。
 その間にあるものは信頼。自分にはないものだ。信頼する相手も、信頼してくれる相手も。

 それを少しだけ羨ましく思いながら、ほむらは話に割り込んだ。

「そっちの話は後にして。先に私の話を――」

『待てよ、それだけじゃないぜ。お嬢ちゃん、あんたと同じだ。
自分が何を知ってて何を知らないか、よくわからない相手にカードは慎重に切らなきゃならないだろ?』

 だからこそザルバは、ほむらに聞かれるところで余計な情報を与えなかった。



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