過去ログ - まどか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇
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◆ySV3bQLdI.
[sage saga]
2011/06/20(月) 00:17:37.15 ID:QCYXacFwo
揃って串刺しにされ、磔にされた使い魔たちの身体は弛緩し、やがて霧散した。
壁に突き刺さった剣を、力を込めて引き抜く。あとは起き上がらんとする残りの影と、転がっていた髭面に剣を振り下ろして終わり。
楽なものだ。
怒涛の攻勢を凌いだ鋼牙は、ふーっと大きく息を吐いた。それでも息は乱れておらず、肩はゆっくり一定のリズムで上下する。
一部始終を横目で見ていたほむらは、改めて思う。一時だとしても彼が敵でなくてよかったと。
鋼牙もまた、彼女の魔法の詳細は知らずとも、その力には一目置いていた。事実、彼女は自分とほぼ同じ数の使い魔を一人で捌いているのだから。
白いコートの騎士と、黒を基調とした衣装に身を包んだ少女。
互いに、相手が背中を任せるに足る相手だと、千の言葉を費やすより深く理解する。
それはフロアが完全に結界に覆われても変わらない。胸には一片の不安もなく、背中合わせに戦う二人は奇妙な一体感と高揚を感じていた。
微妙な均衡ながらも、前後で完璧な役割分担を即興で作り上げる。
だからこそ、崩れる時も脆かった。
それは二人が戦いだして数分後、どこか遠くから悲鳴が届いた時だった。
「今の声は!」
「他にも人間がいたか……っ!」
使い魔と戦いながらでも、二人は敏感にその声を捉える。取り分け、ほむらにとっては、よく知った声。絶対に聞き間違えるはずがない声だった。
それは、助けを求める二人の少女の悲鳴が重なったものだった。
「今の悲鳴は、まさか――!?」
ほむらは声の方向を睨んで呟いた。
鹿目まどかと美樹さやか。
二人は"以前にも何度か"、この日、この場所にいた。今日も来ているとは知っていたが。
――それでも、まさかこんな厄介事が重なった時に結界に入ってくるなんて!!
ほむらの顔が歪む。
一刻も早く彼女のもとに駆けつけなければという焦燥感が、冷静な思考と判断力をチリチリと焼いた。
攻撃の手は止めない。けれども、注意はどうしても彼女の方に向いてしまう。
その焦りが、機械のように精密な射撃を鈍らせた。
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