過去ログ - まどか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇
1- 20
24: ◆ySV3bQLdI.[saga sage]
2011/04/22(金) 01:13:16.17 ID:Nr8ofJqko
 歩くうちに、いつの間にか三人は公園を横切る十字路に差し掛かっている。
通勤通学の時間帯だが、交差する道から歩いて来ている人間は一人だけ。
まどかの視線は、その人物に向けられていた。

 真っ白な、脛の辺りまで丈のあるロングコートを翻し歩く男性。開いたコートの内側は上下共に黒。
かなり目立つ服装だ。

 歳は二十代半ばといったところか。髪は茶、顔立ちは整っており、美男子の枠に入るのだろうが、
その精悍に過ぎる顔つきは戦士のよう。アイドルのように軽い印象を抱くことを許さない。

 纏っている雰囲気からして常人とは違う男は、やや早足の堂々とした歩き方で三人に近付く。
目は前だけに向きながらも一分の隙もなく、どこか遠くにある目標だけを見据えているふうにも見えた。

 何故だろう、目が離せない。彼の眼に、強い意志の光を放つ瞳に吸い寄せられる。

 まどかとさやかは歩幅を落とし、彼とぶつからないよう道を譲った。
 徐々に接近する距離。
 その時、三人の目と目が合う。初めて彼が、まどかとさやかを視認した瞬間だった。
それも束の間、すれ違った彼は再び前だけを向いて歩きだした。

「どうかしましたか? まどかさん、さやかさん?」

 唯一気付かなかった仁美は首を傾げているが、まどかとさやかは彼が通り過ぎてからも、
背中を目で追っていた。

「不思議な人……」

「て言うか、変な人……」

 彼はその後、道の端に寄って指輪にブツブツ話し掛けている。
そもそも、こんな暖かい季節にロングコートなんて着ていることからしておかしいのだ。





<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/669.12 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice