過去ログ - まどか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇
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343: ◆ySV3bQLdI.[saga]
2011/08/01(月) 00:14:17.61 ID:xyazy6L6o

 マミの身体が斜め後ろに飛んだ。

 腰にはリボンが巻き付いていた。この一本を引っ掛けた状態で、マミは移動していた。 
 リボンは無数に生やし使い捨てられるが、触手は一本。
 方向転換させた分だけ僅かながらロスが生じ、速度も落ちる。引き剥がすにはこれしか思いつかなかった。

 次が正真正銘のアタック。
 左腕には金糸が巻かれている。糸を辿った先は、ホラー近くの床に穿たれた弾痕。
最初は気取られぬよう細い一本だけだったが、その一本を伝って次々と本数は増え、
左足で床を蹴る頃には縄ほどの太さに到達していた。

 太さの分だけ、高速でマミを引き寄せる糸束。
翻弄された触手は完全に出遅れ、マミを刺すには至らない。
 後は金糸に身体を運ばせ、ホラーの眼前まで来たところで、急制動と同時に集中砲火を叩き込むだけ。
槍の放射と相討ちになるかもしれないが、二人を逃がす目的を果たせた今、
一矢報いることができたならそれでいい。勝利と同じ意味を持つのだ。

 後方から触手が追ってくるが、構わず金糸の根元を通過。
左腕はまだ糸と繋がり、右手は銃を取り出すタイミングを窺う。
 勢いを殺さず糸を伸ばす。全弾をぶち込むには、至近距離まで近付かなければならない。

 後少し。
 コンマ一秒が待ち遠しい。
 自ら死に向かっているというのに、マミの気持ちは前へ前へと進んでいた。

 ホラーの2〜3m前まで接近する。
 考える最適の距離。  
 ここでブレーキを掛け、銃を召喚する――はずだった。




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