過去ログ - まどか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇
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509: ◆ySV3bQLdI.[sage saga]
2011/09/18(日) 23:59:37.17 ID:iyGutwzEo

「よっ、あんこちゃん」

 涼邑零は佐倉杏子の突然の襲来にもまったく動じず、微笑を浮かべ挨拶を交わす。それこそ友達にでもするかのように気安く。
 またしても彼の仮面は剥がれなかった。意表を突いたつもりだったのに。その事実が、ただでさえ苛立っている杏子をさらに苛立たせる。
 それともう一つ。

「何度言やわかんだ! あたしはあんこじゃねー!」

 言いながらテーブルに身を乗り出して牙を剥く。
 バンバン!!
 と、繰り返し手の平を打ち鳴らすが、

「まぁ、とにかく座ったら? みんな見てるよ」

 零はこれもあっさりとスルー。憤る杏子に、向かいの席を差し出す。
 言われてハッとなる杏子。現状を頭の中で整理して、自分たちが奇異の目に晒されていることに初めて気付く。
 ただでさえ、コートを着込んでテーブルいっぱいにスイーツを並べている変態は目立つ。
そこへ少女が現れて騒ぎだした、今度は何事かと周囲の視線が痛いくらいに突き刺さっている。

「……ちっ!」

 舌打ちして勢いよく着席する。
 段々わかってきた。怒鳴っても暴れても、こいつにはどこ吹く風。これでは暖簾に腕押しである。
 腹いせに足をテーブルにでも乗っけたかったが、まだ手も付けられていないスイーツが数多く残っているので諦めた。 

「で? あんこちゃんはこんなとこまで何しに来たんだ?」

 またしてもその名で呼ばれ、杏子は鋭い目つきで一睨みする。しかし零は意にも介していないようだった。
柔和な――杏子からすればムカつくにやけ顔でしかなかったが――顔を更に綻ばせながら続ける。




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