過去ログ - まどか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇
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549: ◆ySV3bQLdI.[saga]
2011/10/02(日) 23:57:11.87 ID:drxTsnxno

 この男は、いつもこうやって平然と受け流す。柳に突きを繰り出しているような感覚。
どうせ怒っても無駄だとわかっているから、逆に冷静になれた。
  
「どうして……あんたにそんなことが言えんのさ」

「だって、あんこちゃんはホラーのことを何も知らないだろ?」

「んなもん魔女だって同じだ。同じ魔女は二人といない。性質だってそれぞれ違う。
いつだって出たとこ勝負、テメーだってそれくらい知ってるだろーが」

「そんな問題じゃない。もっと根本的な違いがあるのさ。
だから、あんこちゃんはホラーには勝てないんだよ、絶対に」

 あくまで勿体ぶる零。乗せられていると知りつつも、

「……じゃあ、どんな違いがあるのか言ってみなよ」

 杏子は自ら問う。
 零は問われて答える形にしたかったのだろう。やれやれと言ったふうに頭を掻くと、
コートを捲り、隠れていた腰の剣を覗かせた。

「ホラーは完全には殺せない。何百年も連中の相手をしてる魔戒騎士でさえ
剣に封印して魔界に送り返すのが精々。だから、封印すらできないあんこちゃんじゃ無理ってこと。
わかった?」

――この自信あり気な顔を見ていると、言ってやりたくなる。
 確かにあんたはあたしより、もっともっと広い世界を知っているのかもしれない。
あたしには想像もつかない、この世界のずっと暗くて深い場所を見て、修羅場を潜ってきたんだろう。
 でも、あたしだってあんたの知らないものを見て、修羅場を潜ってきた。それだけは誰にも否定させない。
 だから、あたしは――



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