過去ログ - まどか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇
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7: ◆ySV3bQLdI.[saga sage]
2011/04/22(金) 00:33:57.27 ID:Nr8ofJqko

 ――この男はあたしの商売敵だ。
いや、商売じゃないから商売敵という表現は少し違うか。かと言って、他に適当な表現も見つからない。

 二週間ほど前、ふらりと街に現れたこいつは、ことごとくあたしの先回りをしては結界を潰して回っていた。
駆け付ける頃にはいつも終わった後で、あたしは現場も見ちゃいない。
 あんまりかち合うもんだから、苛ついたあたしは、ある日こいつを問い詰めた。

 結果は今のやり取りが示すように、のらりくらりとかわされ、逆に情報を引き出されてしまった。
 でも、教えてしまったのは名前と戦い方、『魔女』と呼ばれる存在を狩り、
グリーフシードなる黒い石を回収していること。他には何も知られていないはずなのに、
こいつは何を知っているのか、思わせ振りに頷いていた。

 そのくせ自分のことは何一つ語らず、分かっているのは腰の双剣を使って魔女を狩ってるってことだけ。
 いつもニヤニヤして、あたしをからかって、あしらって。

「こないだ関わるなっつったのに……。ここの使い魔はあたしが狙ってたんだよ!」

「ああ、知ってたよ」

 男がにっこり笑った瞬間、あたしの中で何かが切れる音がした気がする。
ああ……そいつはきっと、堪忍袋の緒、という奴だろう。
 今、わかった。あたしは、こいつが大嫌いだ――。






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