過去ログ - まどか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇
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◆ySV3bQLdI.
[ saga]
2012/02/01(水) 02:00:39.92 ID:weY8SMNVo
『一口にホラーと言ったって、人間を餌としか見ない奴もいれば、
魂を奪うんじゃなく分けてもらう形で共存を考える奴もいる。俺様のようにな』
「えっと……じゃあザルバさんは、いいホラー……なんですか?」
『さぁな。ひとつ言えるとしたら、俺も昨日の奴も、等しく人間の魂を糧として必要としてるってことだ。
お前ら人間が牛や豚を食うのと同じ。それ自体に、いいも悪いもない』
「だからって冴島さんの魂を……その、食べるなんて……酷い……」
まどかは弱々しくも、やけに食い下がる。
大人しく臆病で、はっきり意思表示をしない。それが鹿目まどかに対する第一印象だったのだが。
誰かの為なら毅然と立ち向かえる、意外な芯の強さも持っているのかもしれない。たとえ相手がホラーでも。
もっとも、鋼牙からすれば余計なお世話には違いない。
『大した量じゃないし、お互いに納得尽くだぜ。
魔戒騎士なんて仕事は、天寿を全うできる奴の方が少ないくらいだからな。
何か与える代わりに何かをもらう。だいたい契約ってのはそういうもんだろう、なぁ?』
「それは……そうかもしれないけど……」
まどかが答えたが、ザルバが同意を求めたのは彼女ではない。
この場でそれを理解していたのは鋼牙と、おそらく問われた本人だけだろう。
まさに以心伝心。口裏を合わせた訳でもないのに、ザルバは鋼牙と同じことを考えていた。
背中に追い風を受けた気さえした。
そして鋼牙は意を決し、揺さ振りを掛ける。
「魔女と同じだ。千差万別、"元となった人間"によっても変わる。人に限らず、陰我の数だけホラーは存在すると言えるだろう」
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