過去ログ - まどか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇
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9: ◆ySV3bQLdI.[saga sage]
2011/04/22(金) 00:37:08.88 ID:Nr8ofJqko

「今日という今日は身体で分からせてやんなきゃ駄目みてーだな!」
 
 杏子は槍を突き出して男に突進する。
 殺しはしない。歯か骨の数本も叩き折ってやる程度で済ませるつもりだった。
 これ以上の情報を与えたくないので、戦闘用のドレスは纏わず、槍だけで済ませる。

 まずは勢いに乗った突き。と言っても、流石に貫けば殺してしまう。最初から男が避けるのは織り込み済み。
右か左に避けたところで胴を薙げば、肋骨を折れる。案の定、男は杏子から見て左に動いた。

「もらった!」

 槍を薙ぎ払う杏子。しかし勝利を確信したのも束の間、男は真上に跳んだ。
 杏子の槍は男の胴を狙って振るわれた。それを跳躍でかわすなど不可能――かに思われたのだが、男はやってのけた。
 男の足は今、杏子の頭の高さにある。優に1m50cm以上の高さを、助走もなしに垂直跳び。
両手で大きく空振った槍を戻すことも忘れ、杏子は茫然と呆気に取られた。

 思考停止していた時間は長くはなかった。時間にして約一秒。すぐにやばいと気付き、腰を引く。 
男の足は目の前、顔面を蹴り飛ばすには絶好の位置。

――ちっ! 間に合うか!?

 思考ばかり先走って、身体が思うように動かない。
こんな時、時間でも止められれば便利なのに、などと益体もないことを考えてしまう。

 男の右足が空中で振り被られる。
 バックステップと同時に左手を戻す。
 だが間に合わない。
 蹴られる!

 杏子は目を固く瞑り、来るべき衝撃と痛みに備えた。
 傷付いた肉体の修復は容易にできるし、痛覚の遮断もできないことはない。
それでも痛いものは痛いし、咄嗟の遮断が間に合わないこともある。





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