過去ログ - まどか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇
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◆ySV3bQLdI.
[ saga]
2012/02/13(月) 01:13:14.27 ID:LOsz4KcLo
小さく息を呑んで固まるさやかをよそに、マミは続ける。
「もうひとつ。どうしてあなたは鹿目さんだけを連れて逃げたの?」
「ホラーは強力で、勝ち目は薄いと思ったから。足手纏いを連れていては逃げられないと判断した」
『なるほど。合理的だ』
と、頷くザルバ。
それは皮肉なのか、心から納得しているのか。おそらく両方だろう。
勝てないと判断したら一目散に逃げる。その為に誰を踏み台にしてでも。
良くも悪くも賢い選択だと思う。肯定はしないが否定する気もない。
自分には許されない生き方だが、戦う義務を持たない少女なら決して罪ではない。
それでもまだ、マミは食い下がる。
「そこだけ切り取れば筋は通ってるけど……合理的と言うにはどうかしら。
あなた、キュゥべえを襲ったりして、新しい魔法少女が生まれるのを阻止したいみたいだけど、
その割に私という魔法少女を排除しようとは考えないのね。あの時の私なら、手を下すまでもなく簡単に死んだのに」
「それは……」
マミの怜悧な思考は、ほむらの矛盾を暴きたてていく。
言い淀むほむらは、どこかそれを恐れているようにも感じられた。
「もっとも、そうすると鹿目さんが私を救う為に契約したかもしれない……なんて思うのは自惚れかしら?」
言いながらマミは流し目をまどかに送った。半ば閉じられた目蓋から覗く瞳の妖しさと威圧感に、
まどかはしどろもどろになりながらも、何とか答えた。
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