過去ログ - まどか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇
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951: ◆ySV3bQLdI.[ saga]
2012/02/28(火) 01:52:16.39 ID:8y1+43mEo

「ザルバ、どうだ?」

『ん? ああ……たぶん間違いない。魔女の気配だろうぜ』

 ザルバから魔女の気配を確認した鋼牙はマミに視線を送り、眼と眼が合う。
 その視線は、行かないのか、と暗に語っているように感じられた。
 マミはぷいと視線をかわして、ジェムの輝きが示す方に進んでいく。

 まどかとさやかが自分のソウルジェムを綺麗だと言ってくれたことが嬉しくて、誇らしかった。
 だからこそ、鋼牙がソウルジェムにまったく興味を示さなかったのが面白くなかった。
 確かに、鋼牙からすれば今さら驚くほどでもないかもしれない。
魔女退治では一日の長があると言えど、戦士としての経験ではマミが圧倒的に劣っている。

 未知の敵だった。
 相性が悪かった。
 言い訳はいくらでも浮かぶものの、ホラーに惨敗を喫したのは紛れもない事実。
 そんな相手と何度も何年も戦い続け、勝利してきたのだ。
鋼牙が己が信頼の置ける道具だけを信じ、頼るのも当然と言えば当然。
 
 魔女の捜索にしてもそう。
 逐一方角を確かめながら探すソウルジェムと、目標まで一直線にナビゲートしてくれる魔導具。
 どちらが便利かは一目瞭然。

 被害妄想の可能性もあるだろうが、その目には鋼牙とザルバの態度が自慢と余裕に映った。
 自分が戦士として劣っているのか――疑念が首をもたげ、心が掻き毟られる。
 苛立ちで我知らず歪む顔を後輩に見られたくないと、マミは黒い感情を振り切るように歩き出した。
すべての鬱憤を魔女にぶつけるべく。

 鋼牙は鋼牙で眉をひそめていた。ザルバの受け答えに、である。彼にしては珍しく歯切れの悪い答えだった。
 この場で訊き返したかったが、マミが異様な早足で細い路地を進んでいく為、仕方なく後にして追うことにした。



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