過去ログ - まどか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇
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964: ◆ySV3bQLdI.[ saga]
2012/03/07(水) 02:45:38.61 ID:Tb2qcXMRo

「――ミさん! マミさん!! 前!!」

 耳をつんざいたのは、まどかの声。
 我に返ると、シャキン、シャキンと鋏を鳴らす音。
そして正面には、蝶の羽を背に生やした髭の使い魔が迫っていた。

「っっ――!!」

 息を呑んで戦慄するマミ。
 しかし、右手は反射的に突き出された。
手の内にマスケット銃が握られ、人差し指は迷わず引き金を引く。

 鋏の音を打ち消し、銃声が響いた。
 一発で撃ち抜かれた使い魔は雲散霧消する。が、まだ終わりではない。
むしろ、ここからが始まり。

 使い魔が奏でる鋏の音楽は未だ鳴り続けている。
見える範囲だけでも十数匹の使い魔が、侵入者を迎え撃たんと集まり始めていた。
 それだけではない。

「きゃっ!」

 と、背後から聞こえた声に振り向くマミ。
 声は鋼牙に肩を掴まれ、抱き寄せられたさやかが発したものだった。
 彼の胸の内で怯える瞳が見つめる先には、一匹の使い魔の姿。
先程までさやかが立っていたであろう位置で蝶の羽を広げているが、その額は魔戒剣で貫かれている。

 鋼牙の足下には、残っているだけでも4,5匹の骸が転がっていた。いずれも真っ二つに両断されている。
 既に側面や背後から迎撃を始めた使い魔から、鋼牙はさやかとまどかを守っていたのだ。
 ほんの数秒とはいえ、戦場で棒立ちで呆けていたマミの代わりに。




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