過去ログ - まどか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇
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965: ◆ySV3bQLdI.[ saga]
2012/03/07(水) 02:47:47.24 ID:Tb2qcXMRo

 もし、彼がここにいなかったら。
 激しい後悔と恥ずかしさと自己嫌悪が込み上げてくる。
 すぐにでも二人に詫びて、それから自責の念で何時間も塞ぎ込みたくなった。
 だが、そんなものは後でいい。

「ごめんなさい! さぁ、急ぎましょう!」

 まどかの手を取って駆け出すマミ。
 その前方を三匹の使い魔が塞いだ。
 マミは新たな銃で中央の一体を撃ち、右の使い魔を蹴り飛ばす。
残った左を、逆さに持ち替えた銃身でゴルフボールのように遠く打ち上げた。

 振り返ると、鋼牙に軽く背中を押されたさやかが付いてきていた。
 周囲をあらかた片付けた鋼牙も後に続く。
 ふと目が合ったが、気まずさでマミの方から視線を外す。
 
――どうして何も言わないの? あんな酷い失態を犯した私を……。

 彼もきっとわかっているのだ。そんな余裕ありはしないと。
 入ってしまった以上は退くのも簡単ではないし、
魔法少女が侵入したとなれば、昨日のように移動されてしまう。
 そうなれば、また誰かが犠牲になる。
 故にマミは進むしかなかった。
 今はすべての迷いを振り切って。

 それからの探索は順調に進んだ。
 マミは的確に障害を排除し、鋼牙は側面や背後、上からの奇襲に対処するだけで充分だった。
 二人を怯えさせるようなこともない。終いには喝采を送る余裕さえできたようだ。
 
 そしてソウルジェムの反応を頼りに走ること十分少々。
 数多の使い魔を蹴散らし、いくつもの扉を開いた最深部に、それはいた。
 ドーム状の広大な空間に待ち受けていたのは、
やはり少なく見積もっても十数メートルはあるであろう巨大な魔女。



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