過去ログ - まどか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇
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◆ySV3bQLdI.
[ saga]
2012/03/13(火) 03:53:31.53 ID:KNKF5ZZmo
「あぁ……」
「うっ……グロい……」
魔女の姿に圧倒されたまどかとさやかは、嫌悪感も露わに後退る。
あまりの異形にマミも圧倒され、鋼牙ですら眉間のしわを深くした。
もっともマミが驚いたのは、単に醜悪な外見にたじろいだ訳ではなかったのだが。
下に広がる白っぽい胴はキノコの柄を連想させる。
その先端には黄緑色の粘液に塗れ、薔薇を散りばめた顔。否、顔らしき物。
背中に巨大な黒蝶の羽を生やし、足は巨体を支えられるとは思えぬ細い触手。
その姿は人とはかけ離れた、およそ魔女という言葉から受ける印象とは程遠い。
人でも獣でもない、虫や魚も違う、自然界に近似の種は存在しない真のモンスター。
人に近い形を取ったホラーとは、また別種の恐怖を呼び覚ます。
魔女はマミらを認識しているのかいないのか、静かに身を蠢かせている。
彼女の領域に踏み入らない限り、向こうから攻撃を仕掛けてくることはなさそうだ。
魔女の待つドーム状の空間は、一行の進んできた細い通路から急に開けている。
これなら細い通路の出口さえ塞いでしまえば隔絶は容易く、巻き添えも気にせず戦いに専念できる。
おあつらえ向きの戦場だ。
マミが分析しつつ戦法を組み立てていると、
「マミさん、あんなのと戦うんですか……?」
背後から、まどかが不安げに問う。
弱々しく揺れる瞳。
心配してくれることを嬉しく思うと同時に、改めて自分がここにいる理由を再確認する。
彼女を守らなければ。そう、思わせてくれる。それが何よりの力になる。
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