過去ログ - まどか「黄金の……狼……」 牙狼―GARO―魔法少女篇
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978: ◆ySV3bQLdI.[ saga]
2012/03/13(火) 03:59:23.16 ID:KNKF5ZZmo

 黒い触手を大きく振り上げ、マミ目掛けて叩きつける。
かなりの速度だったが、大振りだけに避けるのは難しくない。
マミは後ろに跳び、難なくかわす。

 むしろ一番の脅威は砕けた地面の飛礫。
 いくつかはマミの頬を打ったが、彼女は目を閉じも逸らしもせず魔女を睨む。
気にしていては、みすみす追撃の機会を敵に与えるからだ。
 
 若くとも、その眼、その姿勢は紛うことなき戦士。
 やはり、魔法少女の戦いの苛酷さと凄烈さは魔戒騎士にも劣らない。
 鋼牙は足にまとわりつく小型の使い魔を踏み潰しながらも相対する両者から目を離さず、
改めて実感する。
 
 彼にしては最大級の賛辞を送られているとは露知らず、マミの認識から鋼牙は既に消え失せていた。
 誰に頼るつもりもない。自分だけの力で勝ってみせる。
 いつしかマミの思考は、それ一色に染め上げられていた。

 プライドで曇る視界。だが、却って都合がいい。
 魔女の姿を曇りなき眼で直視してはいけないと、頭のどこかで理解していた。
 これは敵。倒すべき敵なのだと、自分に思い込ませる。

 その視界を、不意に巨大な物が覆った。

「――はっ!」

 何かを確認するより早く、小さな掛け声と共に、左右のマスケットをほぼ同時に発砲する。
二発の銃弾に貫かれたそれは勢いを失う。
 どうやら巨大な椅子か何かのようだった。椅子はマミを傷つけるには至らなかったが、
地面を砕き、更なる飛礫と塵を巻き上げ、轟音が一時的に聴力を奪った。




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