過去ログ - キャスター「宗一郎様。 ここは…学園都市ですわ」
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◆CERO.HgHsM
[sage saga]
2011/04/26(火) 00:58:35.72 ID:JWja9gJvo
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世界最高峰の魔術と科学の防壁で守られたここは難攻不落の要塞。
ここは学生たちからは窓のないビルと呼ばれ、事情を知る者は虚数学区などと呼ばれている。
巨大な部屋の中央に設置されているのは人体の脊柱のような円筒状のカプセル。
赤い培養液に満たされたその中には一人の“人間”がいた。
その“人間”はかつて世界最強の魔術師と呼ばれ、今は世界最高の科学者だ。
男なのか女なのか、老人なのか子供なのか、まるで判断のつかない不可思議な面貌をした“人間”。
名をアレイスター・クロウリーという。
培養液に満たされたカプセルの中で、アレイスターがゆっくりと瞳を開いた。
「――ここに至るというイレギュラーな事態は126パターンほど想定していたが、そのどれにも当てはまらないとはな。 いや……だからこそイレギュラーと呼ぶべきか」
培養水に呟きが溶け、同時に空間に滲み出るようにねじくれた銀の杖が出現した。
アレイスター・クロウリーを少しでも知る者ならば、それが意味することの恐怖に顔を引き攣らせるだろう。
それはアレイスター本人が自ら造りあげたアレイスターの為の魔術霊装。
その名も“人の五感を奪う魔法の棒《blasting rod》”
ねじくれた杖をそのままに、アレイスターは闇の中へ静かに言葉を投げかけた。
「戦闘よりは会話を望みたいものだが。 応じる気はあるのかね?」
その声は広大な部屋を覆う闇に吸い込まれていく。
静寂の中、コポリと音を立てて水泡がゆっくりと昇り。
「驚いたわ。 気付かれるつもりはなかったのだけれどね。 貴方本当に人間なの?」
闇の中より柔らかい声が返ってきた。
程なくして暗いローブを身に纏った魔女がゆらりと現れる。
「……ほぅ」
目前に立ったその姿を見てアレイスターの目が僅かに細まった。
「ふむ。 守護天使に近い存在ではあるようだが。 どうやら違うようだ」
アレイスターは一見でもって目の前に現れた存在の本質を大まかながらに看過した。
目の前の存在は人の姿をとってはいるが人ではない。
あまりにも密度が違う。
違いすぎる。
エイワスやヒューズ・カザキリに限りなく近いようではあるが、何処かが決定的に違っている。
そこまでを瞬時に理解したアレイスターの口元が『笑み』を形作った。
「ふむ。 惜しいことをしたな。 気付かないフリをしてればどうなっていたのだろうか?」
アレイスターの空恐ろしいその笑みを見て、魔女も返礼とばかりに微笑する。
「あら、挑発のつもり? でも残念ね、今日は挨拶に来ただけなの」
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