331:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(高知県)[saga]
2012/08/02(木) 02:20:05.11 ID:jbGWgad/0
騎士「では、白国王様だけ殺すつもりだったのか?」
少女「違う」
少女「あたしは、この計画を自己満足するためだけにやってたの」
少女「そのために、他のみんなに迷惑かけたけどね」
騎士「ふむ……」
副長「そんな……俺達は……」
少女「父さんが死んだのは鉄の魔物が現れたから。その前に、魔の国と決着をつけてれば良かったのに」
少女「だからそんな事をしなかった人達に『自分は間違っていた』『この決定は苦痛だった』って言ってもらうために」
少女「それだけ言ってもらえれば、十分だった」
騎士「もし、そうでなければ――君の父上やそのような人達の事を駒としか思っていなければ、殺していた、と」
少女「……」コクッ
騎士「そうか。だが、そのような事は、君の父上も望んでいないはず。それは――」
少女「わかってる。さっきも言ったけど、これは自己満足だから。父さんに関係なく、あたしのケジメだから」
騎士「……」
少女「よく、復讐なんて虚しいだけだからやらない方が良い、なんて言うでしょ」
少女「あれは死んだ人のためにやるから虚しくなるんだ。あたしみたいに全部自分のためにすれば、すっきりするのに。でも――」
少女「今は、ちょっとわからないかな……」
騎士「仕方ないさ。まさか魔王の手の上にいたとは思うまい」
騎士「君もそう思うだろ?」
少女「……どっち向いて言ってるの」
騎士「気付いてないのか? そこに盗み聞きをしている奴がいるんだ」
903Res/728.69 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。