686:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/09/29(月) 00:57:10.05 ID:o+6PQEkx0
黒竜「まずは麓の村々を蹂躙した」
黒竜「逃げ場のない性欲が暴力と変化し、辺り一面を氷漬けにしたのだ」
黒竜「その事件を切っ掛けに、異端者として彼はこの住処を追放される」
黒竜「当時の竜族が何を思ったかはわからないが……」
勇者「……」
黒竜「それから暫く後、彼は再び現れた」
黒竜「王女の住む城下街へと向かい、破壊の限りを尽くした」
黒竜「その時、城の兵士によって王女は守り撃退したが、彼には大した深手はなく――」
黒竜「――街は惨状と化した」
伍長「そんなことが……」ゴクリ
黒竜「そして、暴走竜の噂を聞きつけ、駆けつけた者がいた」
黒竜「英雄王という――後に大陸の人族を統一した者だ」
魔剣〔……〕
黒竜「英雄王は仲間を連れ、彼を探し出した」
黒竜「ここより北にある、煙高山という所だ」
黒竜「その話は当時の竜族も聞き伝えられただけだが、そこで戦闘は始まった」
黒竜「……いや、戦闘が始まったことくらいは知っていたのだ」
黒竜「黙認していた。彼が厄介者だったからな」
黒竜「しかし、人族に荷担するわけでもなかった」
黒竜「その時になって、初めて竜族は理解したと言う」
黒竜「それまで当たり前のように同族で殺し合わなかったことだが、ただ本能的に拒んでいただけなのだと」
黒竜「自らの手を汚すことを恐怖する種族ということを」
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