694:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/09/29(月) 01:02:32.47 ID:o+6PQEkx0
黒竜「老竜もそれをすぐに悟り、青竜を軟禁した」
黒竜「青竜はそれに反抗したが、全竜族の決定であるためやむを得ず従った」
黒竜「軟禁中、二度とこのようなことがないよう、諭してきたつもりだ」
黒竜「それでも、青竜の心が変わることがなかった」
伍長「それなら、牢に閉じ込めてしまえば良かったのでは?」
黒竜「竜族を閉じ込めることのできるものはないのだ」
黒竜「あるとすれば、魔の国の結界くらいか。あれは竜族でも入れない」
伍長「そうですか……」
黒竜「そもそも、同じ竜族を閉じ込めることはしたくなかった」
黒竜「というのが本音だな」
黒竜「そんな中途半端な心が、青竜を逃がすこととなってしまったのだが」
伍長「どういうことですか?」
黒竜「先日までは確かに大人しくしていたのだ」
黒竜「だからだろうな。いくら異端者であっても、同じ竜族なのだと考えていた」
黒竜「遺伝的なレベルで、同族を傷つけないという意識を持った同じ生物だと考えていた」
騎士「……成る程。だから竜族は青竜を速やかに処分しなかったのか」
黒竜「古くは、人族のそういった風習も卑下していたのだがな……」
黒竜「ここに来て、少しだけ理解してしまうこととなろうとは」
勇者「一体、何が?」
黒竜「自らの主張が一向に通らないと悟ったのだろう」
黒竜「軟禁中の鬱憤もあってか、奴は強硬手段に出た」
黒竜「ただ逃げ出したのなら現在のような状況にならなかったのだがな……」
黒竜「奴は、俺達の長である老竜を殺して出て行ったのだ」
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