過去ログ - 神裂「鋼盾―――鋼の盾ですか、よい真名です」
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792: ◆FzAyW.Rdbg[saga]
2011/07/29(金) 18:41:39.09 ID:o/2YurAIo


 一拍の間があって、上条のからかうような声。


『―――よう色男。
 まったく、朝から「きくひこはどこ?」って大変だったんだぜ?』

「はいはいはい、まだ心細いだけだろ。逆なら『とうまはどこ?』だよ。
 ……インデックスの体調は、どう?」

『あー、熱は引いたし、食欲も戻り始めてる。
 一応今日は休ませておいて、明日には動き回れそうだと思う』

「よかったよ……あー、朝たべてないや。
 途中でコンビニとか寄ってくからそっちには9時くらいになるかな」


 思えば停電騒動で食材という食材を使い切ってしまったままだ。

 帰りには食材も買って……ああ、月詠邸での食事も小萌に頼りきりというわけにもゆくまい。

 風紀委員の詰所にゆくのが14時、そのあと買い物をして夕食くらいは作らせてもらおう。

 本日の行動予定を立てる鋼盾の思考は、しかし上条の声で現実に引き戻された。


『あー、いや、一応鋼盾の分のメシも残してあるぞー。
 小萌先生が鋼盾ちゃん用にって作っといてくれたヤツ」

「…………それは、ありがたい、な」


 ああもう、あの人は。

 きっと当たり前のように用意してくれたに違いないのだ。

 ずるい。


『つーわけだからさ鋼盾、ウチのお姫様がぐずる前にとっとと……
 ぅわおいヤメロやめてインデックスさん勘弁してくださいたい痛い痛い痛ァァアアァア!!!!!!』

「………………おーい」


 電話越しに響く上条の絶叫とインデックスの怒声。

 どうやら鋼盾のことなどすっかり忘れてしまっているらしい。

 仕方がないので通話を打ち切り、身繕いへと移ろうと携帯を畳む。

 携帯を、ベッドに。

 置く。







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