過去ログ - 神裂「鋼盾―――鋼の盾ですか、よい真名です」
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974: ◆FzAyW.Rdbg[saga]
2011/08/08(月) 01:19:49.29 ID:f2R1d1+3o


 しかしその姿を鋼盾は、忌憚なく美しいと感じてしまう。

 実らぬであろう恋に身を焦がす、この少女の力になりたいと思ってしまった。

 重ねてしまった、自分自身を。


「……参ったな、尊敬するよ白井さん。
 きみは強い、ぼくなんかよりずっと強いよ」

「そんなことはありませんの……取り繕ってばかりのわたくしは、お姉様から見れば守るべき後輩に過ぎませんの。
 せめてあと一年早く生まれていればなんて、そんなことばかり考えてしまいますの」


 ああもう、こんなところまで同じだ。

 どうしてくれようこの乙女。


「同い年だったらお姉様は、わたくしにも弱みを曝け出してくれたかもしれないと、愚にもつかない夢想に耽ってばかり。
 年上というだけで貴方がたに嫉妬していますの……こんなんじゃいつまで経っても、お姉様の隣に立てませんの」


 そんなこと言ったらぼくはあと20年早く生まれたかったよ、と鋼盾は口には出さずに同意する。

 あの人と同じ時間をもっともっと過ごしたかった。教師と生徒じゃなくて、もっと違う形で。


 だけど、それはただの妄想

 黒子の言うとおり、それではいけないのだ


「じゃあ、もっと強くなろう。ぼくもきみも、どうやらそれぞれ厄介な相手に惚れちゃったようだからね」

「……鋼盾さんの、想い人ですの?」


 予想外の言葉だったのだろう、鋼盾の言葉にきょとんと首をかしげる黒子


「内緒だよ、いやもうぼくの恋路はきみのそれより厄介でね」

「それは聴き捨てなりませんわね、わたくしも難儀っぷりには自信がありますのよ」


 ほう、見た目は子どもその実オトナな担任教師に懸想したこのぼくに勝てるとでも?

 レズビアン志望風情が笑わせる、こちとら二重三重に厄介なんだぞ


「いーや、ぼくの方がシンドいね、美少女ペアなら世間が許すさ!」

「鋼盾さんはレズビアンに対しての風当たりの強さに無知過ぎますの!!」

「ああもう、どっちか男になっちゃえばいいじゃん!!学園都市の技術で!!」

「……天啓ッ!!?」

「おい」





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