過去ログ - 箒「私が一夏と結ばれるためには――――」
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[saga]
2011/06/05(日) 03:37:53.07 ID:4/c1kXVS0
「はああああああッ!」
裂帛のかけ声と共に、鉄の刃が振り抜かれる。
ただの一閃、されど《ブリュンヒルデ》の一閃。
「ぐっ……!?」
その凄まじい威力に、一夏はたまらず吹き飛んだ。
雪片弐型でしっかりとガードしたにも関わらず、だ。
(冗談じゃねぇ……! どんなバカ威力だよ、アレ!?)
「ボサッとしてる暇は、」
「ッッ!?」
「ないっ!!」
壁に叩きつけられ、意識が現実から飛んだ数瞬。十数メートルは開いていた距離を、千冬はその間に『殺した』。
再び魔の刃が煌めく。
量産型の訓練用機体という肩書きが嘘のような速さと鋭さ。
一度でも直撃しようものなら、容赦なく命を刈り取られると一夏はおののいた。
(く……! 速すぎ……ッ!)
悲鳴を上げる暇などない。目を瞑ることすら許されない。
必死に斬撃をいなし、衝撃を出来うる限り受け流す。
まだたった十数合の打ち合いの中で、一夏の体中からは冷や汗がたっぷりとにじみ出ていた。
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