6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)
2011/05/02(月) 17:53:55.72 ID:vZ0FaaUq0
……ゲーム? ほむらには、その言葉が理解できなかった。
他のメンバーも同様のようで、眉をひそめ困惑の表情を作っている。
「ゲームって、なに?」
初めに言葉を返したのは、紗瑠だった。少女は黙ってその問いにうなずく。
「私が作ったゲームよ。そのテストプレイヤーを探していたところなの」
テストプレイヤー。その言葉で少しだけ理解できたのか、少女たちはさまざまな反応を見せていく。黒い少女は気にすることなく話を続ける。
「あなた達なら、ちょうど適任ね」
「どんなゲームなの?」
質問したのは、さやかだ。
「世界の悪魔の手から守る、魔法少女のゲームよ」
“魔法少女”という言葉が聞こえたとき、まどかの目がわずかに見開かれたのをほむらは見逃さなかった。
「この世界に、12体の魔女という怪物が襲ってくる。当然、人の手では対抗できない……対抗できるのは、契約を交わした魔法少女のみ。あなた達は、魔法少女になって魔女の手からこの世界を守るのよ」
「へぇ〜……おもしろそう!」
「魔法少女は、やっぱりロマンの結晶ですからねー。俄然、興味が出てきました!」
興味を強く持ったのか、さやかやベルが目を輝かせて前に出ている。他のメンバーも一週間何もない村で過ごして退屈だったのか、興味を持って黒い少女を見ていた。
「興味は持ってもらえたみたいね……どう、やってみないかしら?」
「はいはい! あたしやるー!!」
最初に手を上げたのは、やはりさやかだった。
「んじゃ、アタシもやろうかな」
「では、私も」
「やるけど、報酬とか出ないの?」
「コラ紗瑠、そういう考えはいけないわよ!」
次々と手を上げる10人の少女たち。そして、黒い少女はほむらをじっと見据えた。
「あなたは……どうするかしら?」
彼女と目が合った時、ほむらはゾワリとした寒気を感じた。言葉が出ず、コクコクと少女の問いにうなずくしかなく、彼女が目線を外すと重くのしかかった感覚は消えていった。
「これで11人。これでいいわね」
「あ、あの……」
少女たちのほとんどが手を下げた中、おずおずと手を上げたのはまどかだった。
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