過去ログ - 人を救った偽善者と人を殺した正義の味方
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56:1 ◆TyXhq8/md2[sage saga]
2011/05/12(木) 19:17:51.73 ID:I7BD27GR0
「っち、貴方には最低限の魔力供給しかしてないし、士郎も頼りになるか分からない……。
 ここは私が行くしかないようね。一寸痛い目に遭って貰うわ。アーチャー、詠唱中の守護、お願い」

その言葉にうなづき、あいつが戦闘を再開する。
俺は客には極力手出しはしないと行く途中に言ってある。あくまで守りに徹するのみだ。

「病の風は黒く黒く吹きつける―――」

「って待った! それは手加減できないマジな呪いだぞ!」

遠坂が宝石とかの道具を使わずに放てる魔術の中で最大の一撃だ。
それは痛い目ってレベルじゃないと思う。

「いいのよ!見たところあの巨人、これ位の大魔術じゃないと消え去らない程の代物っぽいしっ!!」

…膨大な魔力の奔流に、ゴクリ、と息を呑む。遠坂が指で鉄砲の形を作り、詠唱を開始する。

「我に一切の慈悲はない。
    逆巻く呪いは不可避の災害。
       腐朽する己が身で深淵に触れよ。
          汝に一切の救いなく。
             千切れた己が耳で狂乱の残響を聞け。
                来たれ黒炎の渦、極光の終焉。
                   我が指開くは冥界の門。
                      覇道の上には何物も不要ず。
                         眼前の悉くに永劫の滅びを!」

十小節に及ぶ詠唱が終わる。チラリと後ろを見ると、イリヤが嫌そうな顔をしていた。

「遠坂流ガンド術最終奥義!! 終末の死風―――――――!!!!!」

轟音と共に、フィンの一撃をも軽く超える瞬間契約(テンカウント)のガンドが放たれた。
想像を絶する呪いの塊が相手を襲う。
ガンドが炎の巨人に激突。
徐々に消えつつありながらも、あれは巨大な呪いを受け止めている…が長くは持たない様子だ。


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