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2011/05/04(水) 15:19:15.35 ID:8SUUmgK10
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垣根帝督。
それが俺の名前らしい。
超能力者。第二位。
能力名は『未元物質』。
カエル顔の医者に言われた言葉をのみ込むことができない。
「とりあえず、散歩でもしてきたらどうだね?」
「……そうする」
と、病室を後にして今は病院内の公園のベンチにいた。
服は患者が着るような服だが、周りもたいして変わらないので目立ちはしないが、金髪が少し目立っているようだ。
「俺が……超能力者ねえ」
超能力者という単語は頭の中にあった。
学園都市に7人しかいないレベル5。
そして俺はその中でも第二位らしい。
今でも信じられなかった。
……たしか記憶というものはいろんな部類に分けられていて、俺が失ったのは『エピソード記憶』と言うものだ。
だが俺は何故記憶を失ったのか。
カエル顔の医者は事故だと言っていたが定かではない。
「考えても仕方がねえ……か」
一つ溜息をつき、俺は何度も思い出そうとした。が頭痛が走るだけで思い出せない。
「そういえば、超能力って使えるのか……?」
だが知識だけはある。
どういう風に演算すればいいのか、頭にはあるが実際に使えるのか……?
「……ためしに使ってみるか」
神経を集中させて、演算をはじめる。
……。
…………。
………………。
「なんだよ……使えねえじゃねえか」
何も起きてはいなかった。
ホントに俺はレベル5の中でも第二位だったのか?
なにかの間違いな気がした。
だって、この俺は能力が発動しなかったのだから。
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