29:87[saga]
2011/05/22(日) 06:55:42.19 ID:rZ9489cc0
【初春飾利】
垣根の辛そうな姿を見て、ふと我に返る。
どうしてこんなに辛そうなのか、すぐに分かった。
患者服が真っ赤な血に染まっていた。
「血……ッ!?」
ほとんどが垣根が押さえているわき腹からだが、おかしなところにまで血痕が広がっている。
傷口とは反対の服や、肌にまで。
だが、今はそんなことを考えている場合ではない。
出血はないが、意識がないようだ。
私は深く深呼吸をした。
風紀委員で、よく怪我をしてくる同僚がいる。
その傷を見るたび、私は酷く怯えていたけれど、先輩が言っていた。
まずは落ち着くべきだと。
何度かするうちに、やがて落ち着いてきた気がした。
「……病院に連絡を。警備員にも連絡を入れたほうがいいかもしれませんね」
私は急いで携帯電話をとりだすと、まずこの近くの大きな病院へと電話をかけた。
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