過去ログ - 初春「私があなたを助けます」
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66:87[saga]
2011/06/26(日) 12:10:08.90 ID:8KcjYazA0
【初春飾利】

「白井さん、あとどれくらいでこれますか?」

『少し遅れそうですの。でも初春、決して無理はしないように』

「分かってます。では、お待ちしてます」

同僚への連絡を入れて、私は路地の奥まで進んでいくと一つの廃ビルに出た。
このような場所で、事件は起こりやすい。
ここなら誰も入ってこないからだ。
そしてきっと先ほどの学生達はこの中にいるだろう。
私は慎重に古びたドアを開けて中に入る。
中は柱がむき出しになっていて、ほかにはなにもなかった。
壁も古びて、窓のガラスはなくなっている。
しばらく進むと奥から声が聞こえてきた。

「もっとあんだろ? ああ、ならキャッシュで貸せよ」

「む、無理だよ……」

「無能力者が俺たち能力者に立てつくのかよ? ああ?」

柱の影から覗くと床に倒れている男子生徒とその周りに三人の男子生徒だ。
話を聞くからには、周りの三人は能力者なのだろう。
学園都市ではよくある事件だ。
無能力者をいじめる能力者。
私も低能力者であって能力者であるけれど、力は微弱なものだ。
けれどたとえこれからレベルが上がってもこのような犯罪は許せない。
親友の顔を思い浮かべて、深呼吸する。
絶対にとめなければ。
そして……。

「風紀委員です!」

私はその場に乗り出した。


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