過去ログ - 魔法少女の、願いと希望と絶望と -SS速報VIP

過去ログ - 魔法少女の、願いと希望と絶望と

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2: ◆fJz13rtmKU[saga]
2011/05/03(火) 13:52:25.21 ID:/eDssqBo0

世界には、希望と絶望が存在する。

その差し引きがゼロになるように、うまく世界は回っている。

3: ◆fJz13rtmKU[saga]
2011/05/03(火) 14:10:48.42 ID:/eDssqBo0

「……暇だ」

拗ねたように、虚空を見つめる少女。
彼女には、人としての名前がある。

4: ◆fJz13rtmKU[saga]
2011/05/03(火) 14:20:17.46 ID:/eDssqBo0

「……ま、仕方ないよね。あたしの家庭の事情だし」

その顔には、一種の諦めのようなものが見えた。
だが、すぐにそれは明るいものへと変わる。

5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸)[sage]
2011/05/03(火) 14:20:41.77 ID:WV8JP5YAO
期待

6: ◆fJz13rtmKU[saga]
2011/05/03(火) 14:33:17.56 ID:/eDssqBo0

「……それでさぁ、どうなの？」

「え……どう、って？」

7: ◆fJz13rtmKU[saga]
2011/05/03(火) 14:42:56.29 ID:/eDssqBo0

慌てて周りを見渡す。
空は、夕焼けでなく、血を撒き散らしたような赤だった。
地面はコンクリートではなく、奇妙な絵画のようだった。

8: ◆fJz13rtmKU[saga]
2011/05/03(火) 14:51:27.90 ID:/eDssqBo0

ヒュオ、と風を切る音と共に、何かが飛んだ。
それは少女たちの前に現れた異形を、瞬時に縛りあげる。

「……え？」

9: ◆fJz13rtmKU[saga]
2011/05/03(火) 15:02:40.51 ID:/eDssqBo0

声と共に、鞭が変質した。
なめらかだった表面が、バラの茎のごとく無数の棘で覆われる。

それを、そのまま引けばどうなるか。

10: ◆fJz13rtmKU[saga]
2011/05/03(火) 15:10:42.13 ID:/eDssqBo0

「―――魔法少女、絶望を振りまく存在である魔女を狩る者さ」

唐突に、足元からの声。
白く、赤目の小動物。

11: ◆fJz13rtmKU[saga]
2011/05/03(火) 15:19:10.09 ID:/eDssqBo0

「さて、唐突だけど、二人にお願いがあるんだ」

尻尾を振りながら、白い小動物が告げる。

12: ◆fJz13rtmKU[saga]
2011/05/03(火) 15:32:01.88 ID:/eDssqBo0

「す、ストップ！　魔法少女とか、契約とか全然よくわかんないんですけどっ！」

「そうね、説明することもあるし……二人とも、時間はある？」

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