過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.10
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22: ◆y8MRojr2/6[sage saga]
2011/05/05(木) 15:36:04.50 ID:ZXWROuMw0

「ふぅ…今日はなかなか疲れたわね………」
「あっ!ねぇさまだ!」
「く、黒猫!」

ようやくバイトから救世主(メシア)が帰ってきてくれた。
ガチャッというドアを開く音が聞こえたと同時に、珠希は『キス顔』をいつもの輝くような笑顔にして嬉しそうに玄関に走っていく。
た、助かったぁ〜…。
俺はホッとしながら珠希の後に続いて黒猫を出迎えた。

「ねぇさま!おかえりなさい!」
「ただいま。私がいない間、先輩に迷惑をかけたりかけられたりしなかった?」
「はい!」
「『迷惑かけられたり』ってなんだよ!?
…でも黒猫、このタイミングでお前が帰ってきてくれて、俺はホントに嬉しいぜ………」
「な、なによ急に…。それより先輩、今日はウチで夕飯を食べていかない?」
「えっ?いいのか?」
「ええ。私は構わないわ。妹の世話もしてもらったし………どうかしら?」
「食べる食べる!是非ご馳走にならせてくれ!」
「決まりね。それじゃあ仕度するまでの間…また珠希の相手をお願いできるかしら?」
「ああ、お安い御用だ。お前の手料理楽しみにしてるぜ!」
「ふふふ……大いに期待して待っていることね?」

よっしゃあ!今日は五更家の食卓か!日曜日にわざわざ留守番した甲斐があったぜ!!!…いや、どうせ他に予定なかったけどさ。
まあとにかく、今日は黒猫の手料理が食べられるんだ。
突如として舞い込んできた彼女からの夕飯の誘いに、この時の俺はとても上機嫌だった。

「よーし珠希!夕飯出来るまで何して遊ぶ?」
「じゃあ……さっきのつづき!おにぃちゃん、“ちゅー”してください!」
「う゛っ!?」

…上機嫌だったからこそ、こういう油断が生まれたのかもしれん………。
呆気にとられて声を失った俺の背後から、ゆっくりと堕天聖の足音が近付いてくる。

「『さっきの続き』ですって…?先輩は私がいない間、一体その子と何をしていたのかしら………?」
「ま、待ってくれ黒猫!誤解だ!!とりあえず包丁持ったままこっち来るのはやめてくれ!!!」
「おにぃちゃん、“ちゅー”はまだですか?」
「珠希!頼むから今だけは黙っててくれ!!!」
「こ、このっ……夕飯の準備は後回しよ!こうなったら…先にたっぷりと“ちゅー”について聞かせて頂戴!!!」
「いやぁ゛〜!!俺は無実だぁ゛〜!!!」
「ねぇさま…?おにぃちゃん…?」


…この後、誤解が解けるまで夕飯はオアズケ状態になりました……………。

(終わり)




(おまけ…ねぇさま流・事態の収束方法)

黒猫「い、いいこと?よく聞きなさい。あの人の唇にはすでに私の呪いがかけられているの。
   そして残念ながらあなた程度の魔力では私の呪いを上書きすることは出来ない、つまり手痛い呪い返しを喰らうことになるわ。それが嫌なら諦めることね…。
   あ、あと、他の男の子に頼むのもダメよ!?我々は闇の一族なのだから、安易に下界の雄と契りを交わすとその場で灰に………」
珠希「そうなんですか………」
京介(いいのか珠希?その説明で本当に納得なのか?)




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