過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.10
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◆lI.F30NTlM
[sage saga]
2011/06/09(木) 03:07:54.77 ID:j4iiwrrxo
さて、今の状況を説明しようか。
俺は今、ベッドの中だ。シャワーも浴びたし、あとは寝るだけだからな。
そして俺の隣にはリアがいる。つまり、二人して同じベッドの中にいるというわけだ。
勘違いしてほしくないのは、決して性的な意味ではないということだ。それに、俺は同じベッドで寝ようなどとはこれっぽっちも思っちゃいなかった。
最初はソファで寝る気だったんだ。いくらリアが気にしないと言っても、嫁入り前の女の子と閨を共にするわけにはいかないだろ?
だが、俺が「ソファで寝るから、リアはベッドを使え」と言ったら、
「えー。いっしょがいいよー。キョウスケおにいちゃんもベッドで寝よ?」
「ダメだ。ベッドはお前が使え」
「やだやだー。いっしょがいいってばよー」
「駄々をこねるな」
というやり取りが起きた。
これ以上は堂々巡りになると判断し、俺はさっさとソファに横になったわけだが、そうしたら、
「じゃあ、リアもこっちー」
などと言ってソファに潜り込んできやがった。
と言うわけで、仕方なく俺もベッドで寝ることにしたわけだ。言っておくが、仕方なくだからな!
「へへっ。キョウスケおにいちゃんの背中、おっきいね」
「そーかい」
「うん♪ それにね、あったかくて気持ちいいよー」
最後の抵抗とばかりに、俺はリアに背を向けてさっさと寝ちまおうと思ったわけだが……。
リアは俺の背中にぴったりとくっついてきやがった。おかげで、リアの体温や柔らかさがダイレクトに伝わってくる。
こんな状況で寝れるか? 少なくとも、俺には無理だ。
「おにいちゃん、今日はアリガトね」
「なんだよ、突然」
「だって、いきなり来たリアのお願い、聞いてくれたでしょ? やっぱりやさしいね、おにいちゃんは」
「…………そりゃ、俺の台詞だ」
「へ?」
さっきまではしゃぎ回って俺を振り回してくれたくせに、急にしおらしくなるなんて卑怯だろ。
だからさ、俺もどうにかなっちまったんだと思う。六つも年下の女の子に、今の心情を吐露するなんてよ。
「俺さ、こっちに来てまだそんなに経ってないけど、寂しかったんだよ」
「さびしい?」
「ああ。慣れない生活がしばらく続いて、日本が恋しくなってな。あと二ヶ月もすりゃ帰れるんだが、それでも寂しかった」
「そっか……」
リアは茶化すことも無く、俺の話を聞いていた。
「けどな、今日はそんなことも忘れちまったよ。リアのおかげだ」
「リアの?」
「リアに振り回されて、意味もなく大声出したりして、寂しさなんか吹っ飛んじまったよ。だから、ありがとな」
「……へへ。ならよかった」
俺が礼を言うと、リアがぎゅっと俺の体を抱きしめてくれた。
本当なら注意するべきところなのだろうが、俺はあえて何も言わなかった。
「さ、もう寝ろ。どうせ、走って帰る気なんだろ?」
「うん。コーチには、明日帰るよって言ってあるからね。朝には出発しないと」
「じゃあ、ちゃんと寝て休まないとな」
「そだね。おやすみ、おにいちゃん」
「おやすみ、リア」
さっきまで緊張しっぱなしだったのに、今は不思議と安心できていた。
リアに後ろから抱きしめられながら、俺は眠りについた。
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