過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.10
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958: ◆kuVWl/Rxus[sage saga]
2011/06/13(月) 23:33:13.03 ID:0kkrz6kAo

「まぁまぁ、ルリ姉が帰ってくるまで、あたしが相手してあげるからさっ」
「ははは……ありがとよ……」

今は日向ちゃんのその優しさが切ないぜ……
ため息を吐きつつ俺が顔を上げると、日向ちゃんは左耳に小指を突っ込んでモゾモゾしていた。
右手には……綿棒が握られている。

「ん?耳どうかした?」
「えっとね、今日プールで泳いだから、なんか水が耳の中に入っちゃって……ううう、むずがゆい〜」
「その綿棒でほじくったらいいんじゃねえの?」
「あ、うん。そうなんだけどー……」

そう言うと、日向ちゃんは左手に綿棒を持ち、耳の穴に近づける。
だけど、その動きは妙〜にゆっくりで慎重な上に、小刻みに手が震えていて、いかにも危なっかしい感じだった。
んん〜?これは……

「……日向ちゃん、もしかして自分で耳かきができないの?」
「あーっ!高坂くん、いま馬鹿にしたでしょー!?」

日向ちゃんは顔を真っ赤にし、こちらを指差して抗議の声を上げた。

「いや、別に馬鹿にはしてないけどさ。耳に綿棒突っ込んで動かすだけじゃねえか」
「……だって、自分からは見えない耳の穴に、手探りで綿棒入れるのって……なんか怖いんだもん……」
「そうかぁぁ?」
「もし手が滑ってうっかり奥まで挿しちゃったら大変だよぉー?!」

うーむ、こういうところはさすがにマセてても小学5年生。
日向ちゃんは、また耳に小指を突っ込んで悶えている。

「ううう、かゆいぃ〜〜」

自分で耳かきができない小学5年生の妹。これがエロゲなら、桐乃が全力で食いつくキャラ設定だろう。

「……じゃあ、まぁ、しょうがないよな」

俺は誰に言い訳するわけでもなくそう呟くと、この場の流れに身を任せた。



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