過去ログ - 美琴「こ、これで…いい?」上条「おぉ…これは……っ!」
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◆jPpg5.obl6
2011/05/06(金) 23:58:46.57 ID:6YKvIrRAO
言葉とともに美琴の頭の上に上条の右手がポンッと重なる。
「……待ってていいのね?」
頭に置かれた上条の手を美琴は掴んでのけた。
その手を捕まえたまま、笑んでしまいそうになる顔を抑えて上条にの瞳をとらえる。
「その、御坂さんが…良ければ、上条さん家で…待っていてくれると安心です」
「え…」
「嫌か?」
嫌じゃない、むしろ何だかすごい嬉しさがこみ上げてきた。
上条が、ポケットを探りなから鍵をカチャリと取り出して、そのまま美琴に差し出す。
小さな重みが美琴の気持ちを満たしていった。
手に鍵の重みを感じた瞬間。
美琴の頭の中で、また今日2人で過ごす新たなプランが決まった模様。
「……し、仕方ないわね!!夕食でも作ってお風呂も沸かして、あ、アンタの帰りを待っててあげるわよ!!!」
「それは助かりますが…いいのか?」
「仕方ないでしょ!アンタ待ってる間、ぜったい暇なんだから!」
上条は美琴の明るい顔つきに、曲がったつむじも元に戻ったかと安心した表情を浮かべる。
「じゃあ、俺学校戻るわ」
「ちょろっと!」
上条が踝を返して、元来た道を戻ろうとすると、美琴がキュッと制服の裾をつまんできた。
上条が何だろうと、美琴の方に向き直る。
「が、頑張って…早く……帰ってきなさいよね」
「……おう、早く帰れたらご褒美ちょうだいね、美琴さん」
そして、彼はまた急ぎ足で美琴の元をあとにした。
美琴は、鍵をキュッと握りしめて知らぬ間に緩む頬に手を当て、上条の背中を見送るのだった。
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