過去ログ - パワプロ君「安価で甲子園目指す」2
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139:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)
2011/05/07(土) 17:23:51.42 ID:9xOat/Hb0
イチローがボールを投げる。

山なりの軌道を描いたそれは、およそ全盛期のそれとはかけ離れたものだった。

けれども、在りし日の少年イチローが初めて白球をむんずと掴んで投げた日のそれとよく似ていた。
以下略



140:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)
2011/05/07(土) 17:24:42.81 ID:9xOat/Hb0
もはや。

イチローに意思があるのかないのかここからでは判別できない。

けれどもしっかりとキャッチャーミットを見据えて、イチローは投げる。
以下略



141:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)
2011/05/07(土) 17:33:07.59 ID:9xOat/Hb0
そこでスタンドにある変化が起こる。

誰が最初の口火を切ったのかはわからない、けれども、たしかにそれは波紋のように広がっていった。

がんばれ。
以下略



142:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)
2011/05/07(土) 17:34:05.58 ID:9xOat/Hb0
その声援がそうさせたのかは定かではないがこの時イチローは、薄れゆく意識の中で父の事を思い出していた。

『とうちゃん! ぼくね! きょう初めて三振をとったんだ!』

『そうか、偉いぞ。イチロー』
以下略



143:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)
2011/05/07(土) 17:37:21.28 ID:9xOat/Hb0
涙が邪魔をするんだ。

おかしいな。

野球で泣いたことなんて、今まで一度もなかったのに。


144:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)
2011/05/07(土) 17:37:56.25 ID:9xOat/Hb0
イチローのこの日22球目の投球。

今日一番グラブを高く上げ、目はしっかりキャッチャーミットを見据える。

せめて、恥ずかしくない投球をしよう。
以下略



145:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/05/07(土) 17:38:57.97 ID:Cz9U2fHY0
泣いた


146:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)
2011/05/07(土) 17:41:53.53 ID:9xOat/Hb0
パワプロ「イチローくん!!」

イチロー「パワプロ君……あんまり……嬉しくなさそうじゃないか、君の……かちなんだから、もっと、よろこびなよ……」

パワプロ「なんで……どうしてこんな……ボロボロになるまで? 君の身体は……一体……?」
以下略



147:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)
2011/05/07(土) 17:48:52.76 ID:9xOat/Hb0
パワプロ「あの……そのことなんだけどね、ごめん! 僕が悪かった! 僕は、君にひどい事を言ってしまった」

イチロー「……?」

パワプロ「だって、ドームは野球場じゃないって君、言ったじゃないか」
以下略



148:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)
2011/05/07(土) 17:49:38.98 ID:9xOat/Hb0
イチロー「もう……いいよ、大丈夫。君と戦えて、僕はすごく……満足したんだ」

パワプロ「僕もだよ! イチローくん! これから何度も対戦しよう! そもそも僕らは同じチームなんだ! 何度も一緒に野球しようよ!」

イチロー「そう……だね、そうなれば……いいね……。あり……が……と……う………………」
以下略



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