過去ログ - 御坂「サナララ」
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4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県)[saga]
2011/05/09(月) 17:54:50.53 ID:iXvYaijj0
「やっぱり聞こえてるんじゃない!!」

名門、常盤台中学の制服に身を包んだ栗色の髪の少女は今にも飛び掛ってきそうな勢いで怒っていた。

「……ビリビリ」

「私はビリビリじゃなくて御坂美琴っていう名前が――ってこのやり取りも飽きてきたわね。で?今度はどんな不幸な目にあったのよ」

俺は御坂が何を言っているのか分からないほど喜びに浸り、思わず彼女の右手を両手で掴んでしまった。

「ちょ、何よ!いきなり……」

「ビリビリ……お前を待ってたんだ」

「ふぇ……な、ななななにを、急にアアアアアンタはぁ!!」

顔を真っ赤にする御坂だがどこか体調でも悪いのだろうか?残念だが俺はそれどころではない。
俺を見つけてくれたのだ。

「お前、俺を見ることができるんだな?」

「……は?」

そう。これが【ルール】の一つ。
ナビゲーターは、対象者以外に認識されない特殊な状態になる。
つまり俺を見ることができたということは彼女が対象者だというわけで、ようやく待ち人が現れたわけで。

「いいか。よく聞けよ、ビリビリ」

ナビゲーターとしての役目が、果たせるというわけで。

「お前に、一生に一度のチャンスを届けに来た」

「はい?」

雲ひとつ無い空の下、桜の花が咲き始めるころ。
俺達の少し不思議な一週間が始まった。


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