182:すけこ☆マギカ[sage saga]
2011/05/17(火) 21:38:57.34 ID:hw0caXuao
さやか「ごめん……でもっ、まどか」
まどか「杏子ちゃん。私のね、弟が死んじゃったんです」
杏子「……ヘェ」
まどか「弟が、タツヤっていって、まだ三歳で……でも、死んじゃったんです。
私が見ているって約束して、お庭までは手をつないでいて。でも、次の瞬間、いなくなってました。
離れた場所で、血を流して倒れていました。タツヤの……」
さやか「やめなよ。つらい事、思い出さなくても……」
まどか「ううん、ううん。ごめんね。これは私……私のためにやってるの。私、忘れちゃうかもしれないから。
忘れちゃうの、楽になれるって思うのに、お母さんもいいよって言ってくれたのに、イヤだから。
だからごめん。杏子ちゃんを利用する事になっちゃうけど、ごめんなさい。
でもさせてください。──そうなんです、タツヤは死んじゃったんです。ちっちゃいお葬式もしました」
杏子「そうか、葬式したか」
まどか「しました。あの子はちっちゃかったから、ちっちゃいお葬式でした……。
私は喪服がなかったけど、お母さんが黒いワンピースを買ってきてくれて、そうだお母さん、
お母さんは仕事をバリバリやる人なんだけど、すごく落ち込んで、警察の人と話するのとかは
お父さんが全部、お葬式も、全部やってくれました。お父さんが全部するから、お母さんは私は
抱き合って、ずっと離れないで、お父さんが全部してくれるのを見てました。タツヤの世話だって
普段はお父さんがほとんどしてるから、タツヤはお父さんが好きで、でもあの日は、お父さんは
畑、家庭菜園やってるんですけど、ミニトマトとかつくって、その畑に、というか家の中にねこが
入ったとかで探し回ってたから、いや見つけた時にはいなかったみたいで、足跡を見つけた時に
もういないかもって、それでいなかったみたいなんだけど、でも足跡とか掃除しないといけないし
それでお父さんが抱っこしてくれなくてタツヤがぐずり気味で、あの子はぐずっても可愛いなって
最近はそう思うようになったけど私は、前はそうでもなくて、ちょっと世話するの苦手だった時も
あったけど、私はお姉ちゃんだから、見ているって約束して、お庭までは手をつないでいて」
恭子「……はい、豆乳カフェオレ」
まどか「ありがとうございます。……それで、私、あの子が手から離れて、気がついたらいなくて。
気がついたら、っておかしいですけど、目の前にいたはずなのに、おかしいなあって。
ちゃんと……ちゃんと見ているって約束、私、できると思って約束していたんです。
でも、タツヤは殺された」
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