過去ログ - さやか「きょうこ、きょーこ」
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37:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟県)[sage saga]
2011/05/12(木) 21:40:29.99 ID:7TfqMd1bo
その素材が炭素でも空気の波でも、どんな連なりにしても。
たとえ瞬きの間に、宙にかき消えるものにしても、何万光年と永く永く残るものにしても。

まず糞が出る。

糞と屑を積み重ねる。

天才は幻想だ。

汚物をそびえさせて、やっと、輝かしいプラチナの片鱗が見つかるのが天才だ。
そんな、ほんの小さな輝く欠片を、然るべき時に人前に出せた。それが天才と呼ばれるものだ。

天才は幻想だ。
天才は、忘れた頃にやってくる。

芸術に限らない。むしろ限る事がありえない。睡眠も、食事も、性交も、排便も、屑がありそしてプラチナがある。
上下。高低。真贋。甲乙。ピンキリ。

さやかは、間違っている。

さやかは、僕がひり出すのは糞ではなく、常にプラチナなのだと信じる。

さやかは、自分の肉を削ったら、埋もれていた宝石が見つかると信じている。

僕はプラチナであり、ゆえに己もまた宝石でなくてはならないと信じきっている。
前提からして間違っている。間違っているからこそ強固に固めた、さやかの信仰は重い。痛い。つらくて見ていられない。


けれどその幻想を、僕は生かそうと思う。


だって、この糞を積む世界で、僕が心から面白いと思えたのは、彼女だけなんだから。


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