過去ログ - フレンダ「結局、全部幻想だった、って訳よ」
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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/05/17(火) 23:52:25.05 ID:SnBkuMDlo
 少女は駆ける。
 周りを走る遅刻しそうな学生と同じように。
 少女はただ駆ける。


 ■   □   ■


上条「不幸だ―――――――――ッ!!」

 上条当麻は不幸だった。
 六大ジャンボ宝くじを買っても300円すら絶対に当たらない(何故か下一桁が全部同じ数字になっている)し、
 大金を入れた財布を持ち歩けばそれを落とすことなど日常茶飯事。
 運よくタイムセールの卵を買えたと思ったらそれが割れる事態になることなどしょっちゅうだ。
 だから上条当麻は自分の幸運を信じない。
 信じない、のだが……

上条「登校二日目から目覚ましが電池切れとか正直ありえないだろうがっ!!」

 愛用の目覚ましにすら見放されるだなんて思わなんだ。
 しかしそれが日常的に起こるのが上条の日常に他ならない。
 だから不運によってもたらされた不幸は自分の力でなんとかするしかない。
 故に、目覚ましが発動しなかった今朝の不運は遅刻を走りでカバーする。

上条「待ってくれ――――ッ!!」

 遅刻ギリギリの高校行きのバスは無残にもその扉を上条の目の前で閉めた。
 例えばこのバスに運転手がいたならば、その彼或いは彼女の温情によって乗せてもられた可能性も無きにしも非ず。
 だがこのバスは全自動性のバスだ。そんな心遣いなど全くもって皆無。

上条「――はぁ、はぁ、はぁ……」

 不運によってもたらされた不幸は自分の力でなんとかするしかない。
 故に、目覚ましが発動しなかった今朝の不運は遅刻を走りでカバーする。
 だがそれにもやはり限度というものがあり。

上条「不幸だ――――――――――ッッッ!!!!」

 上条当麻はやっぱり不幸なのだった。


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